kintoneでGSAからの通信のみ許可する方法

2025.04.18

こんにちは!小林です! 
クラウドベースの業務アプリケーションを利用する際、セキュリティの確保は最優先事項です。特に、外部からの不正アクセスを防ぎつつ、必要な通信を確保することは重要です。本記事では、kintoneを利用している企業が、Global Secure Access(GSA)からの通信のみを許可する方法について詳しく解説します。この方法では、GSAをオンオフで管理することができ、Androidデバイスでも同様に管理が可能です。この手法を導入することで、会社のIPアドレスからのみ許可された環境から、簡単に移行できます。 

<従来>

<今後> 

目次

1.Global Secure Accessの配布

最初に Global Secure Access (以下「GSA」という) の配布を実施します。 
配布方法は下記ブログをご参照ください。 
Microsoft Entra Internet AccessでOffice 365を制御する方法 | yjk365 

2.kintoneでIPアドレス制限

1.cybozu.comにアクセスし、「cybozu.com共通管理」をクリックします。


2.「システム管理」より、「アクセス制限」をクリックし、「サイボーズドットコム ストア」をクリックします。


3.「ドメイン管理」をクリックし、「セキュリティと認証」をクリックし、「IPアドレス制限」より「編集」をクリックします。


4.「一部許可」を選択し、下記のように入力し、「保存」をクリックします。(1-4) 
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IPアドレス CIDR メモ 
128.94.0.0 19 GSA 
151.206.0.0 16 GSA 
XXX.XXX.XX.X(管理者IPアドレス 空欄 管理者 

※GSAのIPアドレスにつきまして、下記URLを参考ください。 
グローバル セキュア アクセスのポイント オブ プレゼンスと IP アドレス – Global Secure Access | Microsoft Learn
※管理者IPアドレスはご自身で確認し、入力してください。 
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5.指定のIPアドレスに変更できました。

3.IPアドレス制限の様子

2. kintoneでIPアドレス制限で設定したIPアドレスの挙動確認をしてみましょう。 

<設定一覧表> 

GSA デバイス 結果 
無効 PC アクセス不可 
 Android アクセス不可 
有効 PC アクセス可能 
 Android アクセス可能 

PCの場合

cybozu.comにアクセスします。


<GSAが無効の場合> 
cybozu.comにアクセスが出来ませんでした。


<GSAが有効の場合>


cybozu.comにアクセスが出来ました。

Androidの場合

「MS Defender」のアプリを開きます。 

<GSAが無効の場合>


cybozu.comにアクセス出来ませんでした。


「IPアドレス制限によってアクセスが制限されています」という通知も出ました。


<GSAが有効の場合>


cybozu.comにアクセスが出来ました。

4.cybozu ログ確認

ログの詳細を確認してみましょう。 
※ログが閲覧できるのは、 cybozu管理者である必要があります。 

1.「cybozu.com共通管理」を開き、「監視ログ」より、「閲覧とダウンロード」をクリックします。


2.ここで、いつ、誰が、アクション、結果などの詳細が確認できます。 
※IPアドレス制限されたログではないこと、ご留意ください。結果が「SUCCESS」のみ表示されます。 

5.kintone SSO設定

1.Microsoft Entra 管理者センターを開きます。

2.「アプリケーション」を開き、「エンタープライズアプリケーション」をクリックします。


3.「+新しいアプリケーション」をクリックします。


4.検索欄に「cybozu」を入力し、「Cybozu(cybozu.com)」をクリックし、「作成」をクリックします。


5.「 Cybozu(cybozu.com) 」が追加されました。


6.「 Cybozu(cybozu.com) |概要」より、「ユーザーとグループ」をクリックします。


7.「+ユーザーとグループの追加」をクリックします。


8.「ユーザーとグループ」をクリックし、該当ユーザーにチェックを入れ、「選択」をクリックします。


9.「割り当て」をクリックします。


10.割り当てが完了いたしました。


11.「シングル サインオン」をクリックし、「SAML」をクリックします。


12.「基本な SAML 構成」より、「編集」をクリックします。


13.下記項目を入力します。 
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① 識別子(エンティティID) https://sample.cybozu.com 
② 応答URL(Assertion Consumer Service URL) https://sample.cybozu.com/saml/acs 
③ サインオンURL https://sample.cybozu.com 

※上記赤文字sampleの部分は、連携するcybozu.comのサブドメイン名に合わせて変更してください。 
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14.「保存」をクリックします。


15.「証明書(Base64)」より、「ダウンロード」をクリックします。


16.「cybozu.comのセットアップ」の「ログインURL」をコピーしておきます。


17.cybozu共通管理を開き、「システム管理」より、「ログイン」をクリックします。


18.「SAML認証を有効にする」にチェックを入れ、各URLを下記のように入力します。
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① Identity ProviderのSSOエンドポイントURL 16.でコピーしたURL 
② cybozu.comからのログアウト後に遷移するURL https://login.microsoftonline.com/common/wsfederation?wa=wsignout1.0 

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19.「参照」をクリックします。


20.15.ダウンロードした証明書を選択しアップロードします。


21.「保存」をクリックします。


22.動作確認していきましょう。 
シークレットブラウザーを開き、 cybozu.comにアクセスします。


23. Microsoftのログイン画面に切り替わり、ログイン名を入力し、「次へ」をクリックします。


24.パスワードを入力し、「サインイン」をクリックします。


25. cybozu.comの画面が表示されることを確認できれば、SSO設定が成功しているので正しい結果になります。


26.Micosoft  Entra管理センターで、サインイン ログも確認できました。




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