Windows Updateエラーを「修復インストール」で解決する方法

2025.11.11

こんにちは!竹内です!

Windows Updateでエラーが表示され、色々試しても進まない場合があるかと思います。

× 再起動

× トラブルシューティングツール

× 「DISM」「SFC」など、公式の修復コマンド

Etc…

このような場合、更新に必要なシステムファイルが破損している、古い、または存在しない可能性があります。
つまり、Windows Updateが正常に動作するための「土台」が壊れている状態です。

そこで今回は、修復インストールという方法でエラーを解消する方法をご紹介します。
この方法では、Windowsを上書きインストールすることで、個人データやアプリを保持したまま、更新に必要なファイルを最新の状態にすることができます。


デメリットとして、時間がかかることや再起動を何度も挟むことがありますが、 Windowsを新しく上書きするためエラーを解決できるケースも多いです。

是非ご参考ください。

目次

1.アップデートエラーの種類と原因

Windows Updateでよく発生するエラーについて表でまとめましたのでご参考ください。

エラーコード主な原因説明具体例
0x80070002更新ファイルの欠損・破損必要な更新ファイルが見つからない、または破損している更新を始めたのに途中で止まり、「インストールできませんでした」と表示される
0x80070003更新ファイルのパス不一致・欠損更新プログラムの一部ファイルが見つからない、またはパスが不正更新が途中で止まり、「一部のファイルが見つかりません」と表示される
0x80070057パラメータ不正・ディスク問題レジストリ設定ミスや容量不足などによるエラー更新が始まらず、「エラーが発生しました」とすぐに表示される
0x800F081F.NET Frameworkのソース不足必要なソースファイルが見つからず、機能の有効化に失敗アプリのインストールや起動時に「.NETが見つかりません」と表示される
0x80073712システムファイルの欠損・破損更新に必要なファイルが不足または破損している更新が進まず、「必要なファイルが見つかりません」と表示される
0x80070490コンポーネントストア破損Windowsの構成情報が破損している更新が失敗し、何度やっても同じエラーが表示される
0x80070570インストールファイル破損インストールメディアやディスクのファイルが破損USBなどからインストールしようとすると「ファイルが壊れています」と表示される

2.修復インストールとは?

修復インストール(インプレースアップグレード)とは、Windowsを再インストールしてシステムファイルを正常な状態に戻す方法です。

WindowsUpdateでのエラー発生時、ファイルやコンポーネンツの破損が原因である場合、修復インストールにより解決することも多くあります。

<修復インストールのメリット>

・初期化せずに不具合を解消できる

・ユーザーデータやアプリを保持できる

・多くのアップデートエラーに対応可能


<修復インストールのデメリット>

・所要時間が長い(1時間以上かかる場合あり)

・再起動を複数回行う

・システムドライブに十分な空き容量が必要

3.修復インストール


ーエラー画面

1.今回はエラーが出ている以下の更新プログラムを例に、修復インストールを行うことでエラーを回避できるか検証していきます。

対象の更新プログラム:

Windows Security platform の更新プログラム -KB 5007651(バージョン 10.0.27840.1000)

エラーコード:

0x80070003

-ISOファイルのダウンロード

1.「Windows 11 のダウンロード」にアクセスします。

Windows 11 のダウンロード

2.「ダウンロードを選択」のプルダウンから、「Windows 11 (x64 デバイス用のマルチエディション ISO)」を選択します。

3.「今すぐダウンロード」をクリックします。

4.ロードが始まります。

5.「製品の言語の選択」画面にて、「いずれかを選択してください」をクリックします。

6.表示された言語選択画面で希望の言語を選びます。

7.「確認」をクリックします。

8.「64-bit ダウンロード」をクリックして、ISOファイルをダウンロードします。

※30分ほどかかりました。

-修復インストールの手順

1.ダウンロードしたISOファイルをダブルクリックします。
※ ダブルクリックすることでマウントされ、修復インストールに必要なインストーラーを起動できるようになります。

マウントとは?

→修復に必要なセットアップを開くための準備 。

なぜインストーラーを起動する?

→修復インストールを開始し、エラーを直す本番作業。

これを起動すると、壊れたシステムファイルを上書きして修復する処理が始まります。

ポイント:
Windows Updateで失敗する原因は、壊れたシステムファイルや設定にあります。修復インストールは、最新の正しいファイルでWindowsを“上書き”することで、エラーを解消する方法であるため上記作業が必要になります。

2.マウントされたドライブ内に表示される「setup.exe」ファイルをダブルクリックします。

3.「はい」をクリックします。

4.インストールの準備が始まります。

5.「Windows 11 のインストール」が表示されたら、「次へ」をクリックします。

6.「更新プログラムをダウンロードしています」という表示に変わります。

7.「Windows11セットアップを再起動しています」という表示に変わります。

8.「PCをチェックしています」という表示に変わります。

※PCに更新プログラムをダウンロードできる容量がチェックしてくれます。

9.ライセンス条項が表示されるので「同意する」をクリックします。

10.再度「更新プログラムをダウンロードしています」と表示されます。

11.「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」にチェックが入っていることを確認し、「インストール」をクリックします。

※この項目にチェックが入っていないと、PCにあるファイルやアプリが削除されてしまう可能性があります。

そのためチェックが入っていることを必ず確認してください。

12.「Windows 11 をインストールしています」という文字と進捗状況が表示されます。 ※インストールには50分ほどかかりました。

13.準備が終了すると、「間もなくPCが再起動されます」とメッセージが表示され、再起動されます。
※再起動の表示が出てから実際に再起動されるまで6分ほどかかりました。

注意点
実施する環境によって、かなり時間がかかる場合もあります。

14.更新プログラムの構成やインストールの進行状況など、メッセージが表示され数回自動で再起動します。

15.再インストールが完了すると、ロック画面が表示されるのでサインインします。
※PINコードでサインインが可能であることから、ユーザーデータや設定が保持されていることがわかります。

16.ホーム画面が表示されました。アプリが残っていることが確認できます。




-結果

エラーが出ていた更新プログラム がインストールされていることを確認できました。 (4-1)

※エラー画面参照

4.Tips

上書きインストールをすると「Windows.old」という、名前のフォルダーがCドライブに作成されます。

このフォルダーは、上書きインストール前のパソコンのデータを保存(バックアップ)しています。 ※時間が経てば、自動で削除されるようです。

Windows Updateエラーがどうしても直らないとき、修復インストールは試せる手段の一つです。
時間はかかりますが、他のトラブルシューティングで解決できなかった場合の最後の切り札としてぜひご参考ください。

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