こんにちは、佐々木です。
メールの自動転送機能は多くの人が使っている機能のひとつで業務効率の向上や、外出中や他部署への一時的な業務引継ぎ時にも情報の共有がスムーズになる利点があります。 しかし、ユーザーが意図せず外部にメールを転送してしまうことにより、情報漏洩のリスクや企業のセキュリティポリシーに反する重大な危険性が伴います。
自動転送を制御する方法はいくつか異なる方法があります。
この記事では Exchange Onlineの迷惑メール対策の送信ポリシー(スパム対策)を使用し、外部へのメール転送を制御する方法をご紹介します。情報漏洩リスクを最小限に抑えるために、管理者は自動転送の挙動を把握し、ポリシーに基づいた制御を行うことで、組織のセキュリティを強化できます。外部へのメール転送を制限しても実行可能な転送があるので運用したい内容を踏まえて、各々の転送設定を実現しましょう!
ぜひご参考ください!
・自動転送を制御していない場合

・自動転送を制御している場合

自動転送を制御する方法を他にもご紹介!
【Outlook on the web (OWA)から転送設定の項目自体を削除したい】場合は、下記ブログをご参照ください。
・Outlook on the web (OWA) の転送設定を非表示にする方法 | yjk365
目次
1. 注意点
Exchange Onlineの迷惑メール対策の送信ポリシー(スパム対策)を使用するにあたって、下記制御を受けない転送がございますので予めご留意ください。
・手動転送(ユーザーがOutlookで受信したメールを[転送]操作して外部ユーザーに転送する行為)

・内部への自動転送設定
まとめると、
・手動での転送はできる!
・内部間で設定されている自動転送はそのままできる!
2.自動転送の設定方法
関連の手順として、自動転送の設定方法(ユーザー手順、管理者手順)を解説します。
セキュリティやコンプライアンスの観点から、外部への自動転送には慎重な設定が必要ですがもし内部への自動転送を設定したい場合はぜひご参考ください。
今回使用する
・ユーザー:g.suzuki@yjk365.jp
・転送先ユーザー:f.ichikawa@xxxx.xxx
―ユーザー手順
1.アプリ版Outlookを開き、右上の「設定マーク」をクリックします。

2.「メール」をクリックします。

3.「ルール」をクリックし、「+新しいルールを作成」をクリックします。

4.任意でルールの名前を入力し、「条件を追加」のプルダウンより「自分が To または Cc 行にある」を選択します。

5.「アクションを追加」のプルダウンより、「指定のアドレスに転送」を選択します。

6.転送先に指定するアドレスを入力し、「保存」をクリックします。

7.ルールが新しく作成されました。

―管理者手順
1.Exchange 管理センターを開きます。
2.「受信者」を開き、「メールボックス」をクリックし、該当のユーザーをクリックします。

3.「メールの転送」をクリックします。

4.「このメールボックスに送信されたすべてのメールを転送する」を「オン」に切り替えます。

5.「外部のメール アドレスに転送する」を選択し、転送先のメールアドレスを入力します。
※内部に転送したい場合は「内部のメール アドレスに転送する」を選択し、転送先のメールアドレスを入力してください。

6.「転送先アドレスとメールボックスの両方にメッセージを配信します。」にチェックを入れ、「保存」をクリックします。

7.ユーザー設定が保存されました。

3.自動転送設定後の挙動
2.自動転送の設定方法で設定した自動転送の挙動を確認していきましょう。
―ユーザー(g.suzuki@yjk365.jp)
受信したメールは自動で転送されました。

―転送先ユーザー(f.ichikawa@xxxx.xxx)
指定したアドレスに転送されていました。

4.転送制御設定方法
迷惑メール対策の送信ポリシー(スパム対策)を使用して、転送制御を設定しましょう。
今回は規定ポリシーを編集しました。既定のポリシーはテナント全体、すべてのユーザーに自動的に適用されるので一元管理が可能です。もしユーザーやグループごとに転送設定を適用させたい場合は、「ポリシーの作成」から新しく作成します。
1.Microsoft Defenderを開きます。
2.「メールとコラボレーション」を開き、「ポリシーとルール」をクリックします。

3.「脅威ポリシー」をクリックします。

4.「スパム対策」をクリックします。

5.「迷惑メール対策の送信ポリシー(規定)」をクリックします。

6.「保護設定を編集」をクリックします。

7.「自動転送ルール」のプルダウンより、「オフ – 転送が無効になっています」を選択します。

※他の設定値の説明表
自動 – システム制御 | この値が既定値です。セキュリティ強化によりオフとして動作し、自動転送は機能しません。Microsoft は組織に応じてポリシーを構成し、外部自動転送を本当に必要なユーザーに対してのみ有効にすることをお勧めしています。 |
オン – 転送が有効になっています。 | 自動外部転送は許可され、制限されません。 |
オフ – 転送が無効になっています。 | 自動外部転送が無効になり、送信者への配信不能レポートが生成されます。 |
8.「保存」をクリックします。

9.設定が変更出来ました。

5.転送制御設定後の挙動
4.転送制御設定方法で設定した転送制御の挙動を確認していきましょう。
メールは普通に届きます。

メールが届いた直後にMicrosoft Outlookから転送されなかった旨、メールでお知らせが届きました。自動転送が制御できたので想定していた挙動になりました。

転送先に指定したアドレス(f.ichikawa@xxxx.xxx)にも転送されていなかったこと、確認できました。
その他お困りごとも動画で解説!
