IntuneでEdgeとChromeのスタートページを設定する方法 

2025.10.24

こんにちは!佐々木です!! 
ブラウザを起動したときに一番最初に表示される「スタートページ」。毎回デフォルトの検索ページからいつも使うサイトに移動していませんか?
スタートページを、社内ポータルや業務サイトに設定するだけで、無駄なクリックや検索を減らし、作業の立ち上がりがスムーズになります。 

この記事では「Microsoft Intuneを使用して、Microsoft EdgeやGoogle Chromeのスタートページを一括で設定する方法」をご紹介します。
これにより、ユーザーはブラウザを起動した瞬間から社内のポータルや業務サイトにアクセスすることができます。
ユーザーに “強制” することも、あくまで “推奨” の設定にすることも可能です。ぜひご参考ください!! 



<スタートページを設定していない場合>


<スタートページを設定している場合>

目次

<Microsoft Edge>

<Google Chrome>

サブカテゴリについて

今回は、Intuneの「設定ピッカー」を使用してプロファイルを作成します。
設定ピッカーは階層が深く、細かい設定が可能な一方で、似たような項目が多く混乱しやすいという側面があります。(実際の設定手順は 2-7~

設定ピッカーでは、設定項目が以下の階層で整理されています。
カテゴリ → サブカテゴリ → 設定項目さらに詳細な選択肢

これらの深い階層により、この設定を「ユーザーに適用するのか?」「デバイスに適用するのか?」等の適用範囲、または「この設定を強制させるのか?」「あくまで推奨の設定にするのか?」などの動作を細かく制御することが可能です。
これら選択肢の中で、必要な設定だけを選ぶことができ、無駄な構成を避けられます。 


例:カテゴリ:「Microsoft Edge」 
   サブカテゴリ:「ホームページの設定」 
    設定項目:「スタートページを指定する」(今回、こちらの設定を行います。) 
     -さらに詳細な選択肢(適用範囲、動作)
 

!!注意点!!

①「強制」、②「推奨」について説明します。
似たような設定項目がたくさんありますが、それらに「強制」、「推奨」というオプションがあります。 

それぞれの違いは「ユーザーが設定を後から変更できるかどうか」です。 

①「強制
・管理者が設定した内容が固定され、ユーザーは後から変更できません。 
・例:スタートページを「https://xxxx.com」に設定し、ユーザーが他のページに変更できないようにする。 
・用途:業務で必ず使ってほしいページや、セキュリティ上変更させたくない設定に最適。 


②「推奨」 
・初期設定として適用されますが、ユーザーが自由に変更できます。 
・例:最初は「https://xxxx.com」が開くが、ユーザーが別のページに設定変更可能。 
・用途:利便性を高めつつ、ユーザーの自由も尊重したい場合に適しています。
※推奨設定の場合、ユーザーがすでにスタートページを設定している場合は適用されません。

設定タイプ ユーザーによる変更 主な用途 
強制 ✕:できない 組織で統一したい設定、セキュリティ重視 
推奨 〇:できる 利便性向上、ユーザーの柔軟性を確保 

※設定項目では、基本的に「強制」の項目が優先されます。
そのため、「強制」と「推奨」の選択が競合した場合、「強制」の設定が優先されます。


<Microsoft Edge>

1.設定前

設定前の挙動を見ていきましょう。 
「Edge」をクリックし、立ち上げます。
設定前はデフォルトの検索ページが表示されます。

2.スタートページ設定方法

【設定詳細】 
ここでは”ユーザー”を対象に、”推奨”の設定を行います。

設定値適用範囲と動作
Microsoft Edge – 既定の設定 推奨
Action to take on Microsoft Edge startup (User) ユーザー 
Sites to open when the browser starts (User) 推奨 

1.「Microsoft Intune 管理センター」を開きます。

2.「デバイス」をクリックし、「Windows」をクリックします。


3.「構成」をクリックし、「+作成」のプルダウンより、「+新しいポリシー」を選択します。


4.「プラットフォーム」のプルダウンより、「Windows 10 以降」を選択、「プロファイルの種類」のプルダウンより、「設定カタログ」を選択し、「作成」をクリックします。


5.プロファイル名を入力し、「次へ」をクリックします。


6.「 設定の追加」をクリックし、「Microsoft Edge – 既定の設定(ユーザーがオーバーライド可能)」を開きます。


7.「起動、ホーム ページおよび新しいタブ ページ」をクリックします。


8.「Action to take on Microsoft Edge startup (User)」にチェックを入れます。
訳:Microsoft  Edge の起動時に実行するアクション(ユーザー) 


9.「Sites to open when the browser starts (User)」にチェックを入れます。 
訳:ブラウザー の起動時に開くサイト(ユーザー) 


10.「ブラウザー の起動時に開くサイト(ユーザー)」を有効にし、スタートページのURLを入力します。


11.「Microsoft Edge の起動時に実行するアクション(ユーザー) 」を有効にし、プルダウンより、「URL のリストを開き、最後のセッションを復元します」を選択します。


12.「次へ」をクリックします。


13.「次へ」をクリックします。


14.「グループの追加」をクリックします。


15.適用させるグループにチェックを入れ、「選択」をクリックします。


16.「次へ」をクリックします。


17.ポリシー内容を確認し、「作成」をクリックします。


18.ポリシーが作成され、反映されました。

3.設定後確認

設定後の挙動を確認しましょう。 
Edgeを立ち上げると、先ほどスタートページに指定したURLが開きました。


Edgeの設定を確認します。 
右上の「三点リーダー」をクリックし、「設定」をクリックします。


「スタート、ホーム、新しいタブページ」をクリックします。 
スタートページに指定したURLが反映されていることがわかります。

※ポリシー作成後、反映には約1時間かかりました。 

4.ユーザー変更

今回は”推奨”設定をしたので、ユーザーが後から変更することが可能です。 
設定したサイトの右側の「三点リーダー」をクリックし、「編集」をクリックします。


変更したいURLを入力し、「保存」をクリックします。 


すぐに変更が適用されました。ユーザーはこのように、自分自身でスタートページを変更することが可能です。


Edgeを再度立ち上げると、変更したZoomのURLがスタートページになりました。 



強制> 
強制した場合の挙動を見てみましょう。 

【設定詳細】 
設定値は以下のとおりです。

設定値適用範囲と動作
Microsoft Edge  強制
Action to take on Microsoft Edge startup (User) ユーザー 
Sites to open when the browser starts  強制 

サイトの右側の「三点リーダー」をクリックし、「編集」をクリックします。


変更したいURLを入力し、「保存」をクリックします。


「保存」をクリックした後も、スタートページは変更されません。


Edgeを再度立ち上げても変更は適用されていませんでした。

5.設定項目説明

【カテゴリ】 

Microsoft Edge 強制 ユーザーは後から設定を変更できない 
Microsoft Edge – 既定の設定(ユーザーがオーバーライド可能) 推奨 ユーザーは後から設定を変更できる 

  【サブカテゴリ】 

Action to take on Microsoft Edge startup (Deviceデバイス デバイスに適用 
Action to take on Microsoft Edge startup (Userユーザー ユーザーに適用 
Action to take on startup 強制 ユーザーは後から設定を変更できない   
Action to take on Microsoft Edge startup 推奨 ユーザーは後から設定を変更できる   
Sites to open when the browser starts 強制 ユーザーは後から設定を変更できない   
Sites to open when the browser starts (User推奨 
※(User)と記載がありますが、「推奨」の設定値なので注意が必要です!
ユーザーは後から設定を変更できる   

 つまり、①「強制・推奨」と②「デバイス・ユーザー」を決めたら、あとはそれに沿って、「強制」か「推奨」か選ぶだけになります!!! 
【イメージ図】


<Google Chrome>

6.設定前

設定前の挙動を見ていきましょう。 
「Chrome」をクリックし、立ち上げます。
設定前はデフォルトの検索ページが表示されます。 

7.スタートページ設定方法

【設定詳細】 
ここでは”ユーザー”を対象に、”推奨”の設定を行います。

設定値適用範囲と動作
Google Chrome – 既定の設定 推奨
Action on startup (User) ユーザー 
URLs to open on startup (User) 推奨 


1.「構成」をクリックし、「+作成」のプルダウンより、「+新しいポリシー」を選択します。


2.「プラットフォーム」のプルダウンより、「Windows 10 以降」を選択、「プロファイルの種類」のプルダウンより、「設定カタログ」を選択し、「作成」をクリックします。


3.プロファイル名を入力し、「次へ」をクリックします。


4.「設定の追加」をクリックし、「Google」を開きます。


5.「Google – 既定の設定(ユーザーは上書き可能)」を開き、「スタートアップ ホーム ページと新しいタブ ページ」をクリックします。


6.「Action on startup (User)」にチェックを入れます。
訳:起動時のアクション(ユーザー) 


7.「URLs to open on startup (User)」にチェックを入れます。 
訳:起動時に開く URL(ユーザー)  


8.「起動時に開く URL(ユーザー)」を有効にし、スタートページのURLを入力します。


9.「起動時のアクション(ユーザー)」を有効にし、プルダウンより、「URL のリストを開く」を選択します。


10.「次へ」をクリックします。


11.「次へ」をクリックします。


12.「グループの追加」をクリックします。


13.適用させるグループにチェックを入れ、「選択」をクリックします。


14.「次へ」をクリックします。


15.ポリシー内容を確認し、「作成」をクリックします。


16.ポリシーが作成され、反映されました。

8.設定後確認

設定後の挙動を確認しましょう。 
Chromeを立ち上げると、先ほどスタートページに指定したURLが開きました。


Chromeの設定を確認します。 
右上の「三点リーダー」をクリックし、「設定」をクリックします。


「起動時」をクリックします。 
スタートページに指定したURLが反映されていることがわかります。

※ポリシー作成後、反映には約30分かかりました。 

9.ユーザー変更

今回は”推奨”設定をしたので、ユーザーが設定後の変更が可能になります。 
設定したサイトの右側の「三点リーダー」をクリックします。


「編集」をクリックします。


変更したいURLを入力し、「保存」をクリックします。  


すぐに変更が適用されました。ユーザーはこのように、自分自身でスタートページを変更することが可能です。


Chromeを閉じて、再度立ち上げると、変更したZoomのURLがスタートページになりました。 


強制> 
強制した場合の挙動を見てみましょう。 

【設定詳細】 

設定値適用範囲と動作
Google Chrome 強制 
Action on startup (User) ユーザー 
URLs to open on startup (User) ユーザー 

 「三点リーダー」をクリックし、「編集」をクリックします。


「編集」をクリックします。


グレーアウトして設定が変更出来なくなっていました。 
右側の「三点リーダー」も表示なかったです。

10.設定項目説明

【カテゴリ】 

Google Chrome 強制 ユーザーは後から設定を変更できない 
Google Chrome – 既定の設定(ユーザーは上書き可能) 推奨 ユーザーは後から設定を変更できる 

  
【サブカテゴリ】 

Action to take on startup (Deviceデバイス デバイスに適用 
Action to take on startup (Userユーザー ユーザーに適用 
URLs to open on startup (Deviceデバイス ユーザーは後から設定を変更できない   
URLs to open on startup (Userユーザー ユーザーは後から設定を変更できる   

 ※Chromeは「強制」か「推奨」をカテゴリで選択し、あとは「デバイス or ユーザー」選択したとおりに進めていくとうまく設定できます。 

 

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