こんにちは!佐々木です!!
ブラウザを起動したときに一番最初に表示される「スタートページ」。毎回デフォルトの検索ページからいつも使うサイトに移動していませんか?
スタートページを、社内ポータルや業務サイトに設定するだけで、無駄なクリックや検索を減らし、作業の立ち上がりがスムーズになります。
この記事では「Microsoft Intuneを使用して、Microsoft EdgeやGoogle Chromeのスタートページを一括で設定する方法」をご紹介します。
これにより、ユーザーはブラウザを起動した瞬間から社内のポータルや業務サイトにアクセスすることができます。
ユーザーに “強制” することも、あくまで “推奨” の設定にすることも可能です。ぜひご参考ください!!
<スタートページを設定していない場合>

<スタートページを設定している場合>

目次
<Microsoft Edge>
<Google Chrome>
サブカテゴリについて
今回は、Intuneの「設定ピッカー」を使用してプロファイルを作成します。
設定ピッカーは階層が深く、細かい設定が可能な一方で、似たような項目が多く混乱しやすいという側面があります。(実際の設定手順は 2-7~)

設定ピッカーでは、設定項目が以下の階層で整理されています。
カテゴリ → サブカテゴリ → 設定項目 → さらに詳細な選択肢
これらの深い階層により、この設定を「ユーザーに適用するのか?」「デバイスに適用するのか?」等の適用範囲、または「この設定を強制させるのか?」「あくまで推奨の設定にするのか?」などの動作を細かく制御することが可能です。
これら選択肢の中で、必要な設定だけを選ぶことができ、無駄な構成を避けられます。
例:カテゴリ:「Microsoft Edge」
サブカテゴリ:「ホームページの設定」
設定項目:「スタートページを指定する」(今回、こちらの設定を行います。)
-さらに詳細な選択肢(適用範囲、動作)
!!注意点!!
①「強制」、②「推奨」について説明します。
似たような設定項目がたくさんありますが、それらに「強制」、「推奨」というオプションがあります。


それぞれの違いは「ユーザーが設定を後から変更できるかどうか」です。
①「強制」
・管理者が設定した内容が固定され、ユーザーは後から変更できません。
・例:スタートページを「https://xxxx.com」に設定し、ユーザーが他のページに変更できないようにする。
・用途:業務で必ず使ってほしいページや、セキュリティ上変更させたくない設定に最適。

②「推奨」
・初期設定として適用されますが、ユーザーが自由に変更できます。
・例:最初は「https://xxxx.com」が開くが、ユーザーが別のページに設定変更可能。
・用途:利便性を高めつつ、ユーザーの自由も尊重したい場合に適しています。
※推奨設定の場合、ユーザーがすでにスタートページを設定している場合は適用されません。

| 設定タイプ | ユーザーによる変更 | 主な用途 |
| 強制 | ✕:できない | 組織で統一したい設定、セキュリティ重視 |
| 推奨 | 〇:できる | 利便性向上、ユーザーの柔軟性を確保 |
※設定項目では、基本的に「強制」の項目が優先されます。
そのため、「強制」と「推奨」の選択が競合した場合、「強制」の設定が優先されます。
<Microsoft Edge>
1.設定前
設定前の挙動を見ていきましょう。
「Edge」をクリックし、立ち上げます。
設定前はデフォルトの検索ページが表示されます。

2.スタートページ設定方法
【設定詳細】
ここでは”ユーザー”を対象に、”推奨”の設定を行います。
| 設定値 | 適用範囲と動作 |
| Microsoft Edge – 既定の設定 | 推奨 |
| Action to take on Microsoft Edge startup (User) | ユーザー |
| Sites to open when the browser starts (User) | 推奨 |
1.「Microsoft Intune 管理センター」を開きます。
2.「デバイス」をクリックし、「Windows」をクリックします。

3.「構成」をクリックし、「+作成」のプルダウンより、「+新しいポリシー」を選択します。

4.「プラットフォーム」のプルダウンより、「Windows 10 以降」を選択、「プロファイルの種類」のプルダウンより、「設定カタログ」を選択し、「作成」をクリックします。

5.プロファイル名を入力し、「次へ」をクリックします。

6.「 設定の追加」をクリックし、「Microsoft Edge – 既定の設定(ユーザーがオーバーライド可能)」を開きます。

7.「起動、ホーム ページおよび新しいタブ ページ」をクリックします。

8.「Action to take on Microsoft Edge startup (User)」にチェックを入れます。
訳:Microsoft Edge の起動時に実行するアクション(ユーザー)

9.「Sites to open when the browser starts (User)」にチェックを入れます。
訳:ブラウザー の起動時に開くサイト(ユーザー)

10.「ブラウザー の起動時に開くサイト(ユーザー)」を有効にし、スタートページのURLを入力します。

11.「Microsoft Edge の起動時に実行するアクション(ユーザー) 」を有効にし、プルダウンより、「URL のリストを開き、最後のセッションを復元します」を選択します。

12.「次へ」をクリックします。

13.「次へ」をクリックします。

14.「グループの追加」をクリックします。

15.適用させるグループにチェックを入れ、「選択」をクリックします。

16.「次へ」をクリックします。

17.ポリシー内容を確認し、「作成」をクリックします。

18.ポリシーが作成され、反映されました。


3.設定後確認
設定後の挙動を確認しましょう。
Edgeを立ち上げると、先ほどスタートページに指定したURLが開きました。

Edgeの設定を確認します。
右上の「三点リーダー」をクリックし、「設定」をクリックします。

「スタート、ホーム、新しいタブページ」をクリックします。
スタートページに指定したURLが反映されていることがわかります。

※ポリシー作成後、反映には約1時間かかりました。
4.ユーザー変更
今回は”推奨”設定をしたので、ユーザーが後から変更することが可能です。
設定したサイトの右側の「三点リーダー」をクリックし、「編集」をクリックします。

変更したいURLを入力し、「保存」をクリックします。

すぐに変更が適用されました。ユーザーはこのように、自分自身でスタートページを変更することが可能です。

Edgeを再度立ち上げると、変更したZoomのURLがスタートページになりました。

<強制>
強制した場合の挙動を見てみましょう。
【設定詳細】
設定値は以下のとおりです。
| 設定値 | 適用範囲と動作 |
| Microsoft Edge | 強制 |
| Action to take on Microsoft Edge startup (User) | ユーザー |
| Sites to open when the browser starts | 強制 |
サイトの右側の「三点リーダー」をクリックし、「編集」をクリックします。

変更したいURLを入力し、「保存」をクリックします。

「保存」をクリックした後も、スタートページは変更されません。

Edgeを再度立ち上げても変更は適用されていませんでした。

5.設定項目説明
【カテゴリ】
| Microsoft Edge | 強制 | ユーザーは後から設定を変更できない |
| Microsoft Edge – 既定の設定(ユーザーがオーバーライド可能) | 推奨 | ユーザーは後から設定を変更できる |
【サブカテゴリ】
| Action to take on Microsoft Edge startup (Device) | デバイス | デバイスに適用 |
| Action to take on Microsoft Edge startup (User) | ユーザー | ユーザーに適用 |
| Action to take on startup | 強制 | ユーザーは後から設定を変更できない |
| Action to take on Microsoft Edge startup | 推奨 | ユーザーは後から設定を変更できる |
| Sites to open when the browser starts | 強制 | ユーザーは後から設定を変更できない |
| Sites to open when the browser starts (User) | 推奨 ※(User)と記載がありますが、「推奨」の設定値なので注意が必要です! | ユーザーは後から設定を変更できる |
つまり、①「強制・推奨」と②「デバイス・ユーザー」を決めたら、あとはそれに沿って、「強制」か「推奨」か選ぶだけになります!!!
【イメージ図】

<Google Chrome>
6.設定前
設定前の挙動を見ていきましょう。
「Chrome」をクリックし、立ち上げます。
設定前はデフォルトの検索ページが表示されます。

7.スタートページ設定方法
【設定詳細】
ここでは”ユーザー”を対象に、”推奨”の設定を行います。
| 設定値 | 適用範囲と動作 |
| Google Chrome – 既定の設定 | 推奨 |
| Action on startup (User) | ユーザー |
| URLs to open on startup (User) | 推奨 |
1.「構成」をクリックし、「+作成」のプルダウンより、「+新しいポリシー」を選択します。

2.「プラットフォーム」のプルダウンより、「Windows 10 以降」を選択、「プロファイルの種類」のプルダウンより、「設定カタログ」を選択し、「作成」をクリックします。

3.プロファイル名を入力し、「次へ」をクリックします。

4.「設定の追加」をクリックし、「Google」を開きます。

5.「Google – 既定の設定(ユーザーは上書き可能)」を開き、「スタートアップ ホーム ページと新しいタブ ページ」をクリックします。

6.「Action on startup (User)」にチェックを入れます。
訳:起動時のアクション(ユーザー)

7.「URLs to open on startup (User)」にチェックを入れます。
訳:起動時に開く URL(ユーザー)

8.「起動時に開く URL(ユーザー)」を有効にし、スタートページのURLを入力します。

9.「起動時のアクション(ユーザー)」を有効にし、プルダウンより、「URL のリストを開く」を選択します。

10.「次へ」をクリックします。

11.「次へ」をクリックします。

12.「グループの追加」をクリックします。

13.適用させるグループにチェックを入れ、「選択」をクリックします。

14.「次へ」をクリックします。

15.ポリシー内容を確認し、「作成」をクリックします。

16.ポリシーが作成され、反映されました。


8.設定後確認
設定後の挙動を確認しましょう。
Chromeを立ち上げると、先ほどスタートページに指定したURLが開きました。

Chromeの設定を確認します。
右上の「三点リーダー」をクリックし、「設定」をクリックします。

「起動時」をクリックします。
スタートページに指定したURLが反映されていることがわかります。

※ポリシー作成後、反映には約30分かかりました。
9.ユーザー変更
今回は”推奨”設定をしたので、ユーザーが設定後の変更が可能になります。
設定したサイトの右側の「三点リーダー」をクリックします。

「編集」をクリックします。

変更したいURLを入力し、「保存」をクリックします。

すぐに変更が適用されました。ユーザーはこのように、自分自身でスタートページを変更することが可能です。

Chromeを閉じて、再度立ち上げると、変更したZoomのURLがスタートページになりました。

<強制>
強制した場合の挙動を見てみましょう。
【設定詳細】
| 設定値 | 適用範囲と動作 |
| Google Chrome | 強制 |
| Action on startup (User) | ユーザー |
| URLs to open on startup (User) | ユーザー |
「三点リーダー」をクリックし、「編集」をクリックします。

「編集」をクリックします。

グレーアウトして設定が変更出来なくなっていました。
右側の「三点リーダー」も表示なかったです。

10.設定項目説明
【カテゴリ】
| Google Chrome | 強制 | ユーザーは後から設定を変更できない |
| Google Chrome – 既定の設定(ユーザーは上書き可能) | 推奨 | ユーザーは後から設定を変更できる |
【サブカテゴリ】
| Action to take on startup (Device) | デバイス | デバイスに適用 |
| Action to take on startup (User) | ユーザー | ユーザーに適用 |
| URLs to open on startup (Device) | デバイス | ユーザーは後から設定を変更できない |
| URLs to open on startup (User) | ユーザー | ユーザーは後から設定を変更できる |
※Chromeは「強制」か「推奨」をカテゴリで選択し、あとは「デバイス or ユーザー」選択したとおりに進めていくとうまく設定できます。
その他お困りごとも動画で解説!
