オンラインアーカイブとアイテム保持ポリシー機能でメール容量を削減する方法

2025.08.26

こんにちは!竹内です。

メールボックスの容量が少なくなると、メールの送受信ができなくなり、業務に支障をきたすことがあります。
容量削減の手段として「アーカイブへの移動」がありますが、以下のようなニーズが発生することもあるかと思います。

・業務で頻繁に使うフォルダーは、すぐにアクセスできるように残しておきたい

・まずは不要なフォルダーからアーカイブしたい

そこで本ブログでは、Exchange Onlineのオンラインアーカイブ機能とMicrosoft Purviewのアイテム保持ポリシー機能により、特定のフォルダーだけをアーカイブに移動する方法をご紹介します。
ぜひご参考ください!

□設定前

□設定後

目次

手順1 オンラインアーカイブを有効にする手順(管理者)

1.Microsoft 365 管理センターより「Exchange」をクリックします。 

2.設定を適用するメールボックスをクリックします。

3.「その他」を選択し、「メールボックス アーカイブの管理」をクリックします。

4. メールボックス アーカイブのステータスのトグルボタンを「有効」にして、「保存」をクリックします。

5. Outlookに設定が反映されると、オンラインアーカイブのメールボックスが表示されるようになります。

・オンラインアーカイブ機能を有効にするとどうなる?

 Exchange Online で オンラインアーカイブを有効にすると、2年経過したメールが自動的にアーカイブに移動されます。
この「2年」という期間は既定値ですが、必要に応じて、好きな日数や動作(削除・アーカイブなど)を設定した「保持タグ」を作ることで、フォルダーごとやメールボックス全体に細かくルールを決めることができます。
ちなみに、 Microsoftがあらかじめいくつかの保持タグを用意してくれているので、まずはそれらを使ってみるのもおすすめです。(以下参照)

出展:既定の保持タグの一覧

なお、特定のフォルダーに保持ポリシーを設定していない場合、そのフォルダーは親フォルダーのポリシーを引き継ぎます。

一番上の階層にあるフォルダーは親フォルダが存在しないため、受信トレイには既定(デフォルト)の保持ポリシーが自動的に適用されます。

そのため、初期状態では親フォルダ、子フォルダは既定の2年で移動される設定が適用されています。

受信トレイの既定のアイテム保持ポリシー – Microsoft Q&A

手順2 アイテム保持ポリシーの作成手順 (管理者)

1.Microsoft 365 管理センターより「Microsoft Purview」をクリックします。

2.「すべてのソリューションを表示する」をクリックします。

3.「データライフサイクル管理 」を選択します。

4. Exchange(従来型)のプルダウンから「 MRMアイテム保持ポリシー」をクリックします。

5.「タグの新規作成」をクリックします。

6.以下の項目を入力し「次へ」をクリックします。

——————————————

名前:任意

説明:任意

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7.「タグの適用方法を定義する」の項目で「ユーザーによってアイテムとフォルダーに(個人)」を選択し「次へ」をクリックします。

8.以下を設定します。
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保持期間:メールがオンラインアーカイブフォルダへ移動されるまでの日数を指定します。

※今回はテストのため1日で設定します。

保持処理:「アイテムをアーカイブに移動」を選択します。

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9.「次へ」をクリックします。

10.内容を確認し「送信」をクリックします。

11.「完了」をクリックします。

手順3 Outlookアプリでの設定手順 (ユーザー)

1.受信トレイのサブフォルダとして「保持タグtest」を作成し、テスト用のメールを入れておきます。

2.画面右上の「歯車マーク」をクリックします。

3.「メール」をクリックし「アイテム保持ポリシー」をクリックします。

4.「+新しいポリシーを追加」をクリックします。

5.先ほど作成した保持タグが追加されています。 チェックボックスにチェックを入れ「保存」をクリックします。

6.アイテム保持ポリシーの画面に表示されました。

7.対象のフォルダの3点リーダーをクリックします。

8.「ポリシーの割り当て」から先ほど追加したアーカイブポリシーを選択します。

手順4 設定結果

1.想定通り、オンラインアーカイブフォルダに移動されました。

※午前中に設定→次の日の午後に移動されていることを確認しました。
デバイスに設定が適用されるまでのタイムラ グが発生する可能性がありますのでご注意ください。


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